支部長コラム 「2つの聞き方」
2006年1月発行の道場新聞港南瓦版に掲載
稽古で先生・先輩の指導を受ける場合、
2つの聞き方をして欲しいと思う。
1つは言われた事を無条件に受け容れる。
「どんなことでもやる!」という気概を持って稽古に臨んで欲しい。
そしてもう1つは、
言われた事に対してまず一度は疑問を持ち、否定をしてみることだ。
そしてその「なぜ?」を自分の頭で考え、実際にやって見るのだ。
例えば「引き手にしっかり引いて」と指導を受けたときに
「なぜ引き手はなぜこの位置に?」
「引き手を引かなくても強い技が出せるのではないか?」
と考え、自分の身体で試行錯誤しながら動いて見て欲しい。
人から聞いただけ、本で読んだだけの情報は、まだ自分の物ではない。
自分で悩み、失敗しながら体験して行くことで、
初めて本当の意味で自分のものになり、
誰にも取られることのない財産となる。
自分の技、認識に満足したときに成長が止まる。
帯の色が何色になろうとも、
常に探究心と好奇心を持ち続けるようにしたい。