指導の原則を共有

指導の原則を共有(しつけ、親孝行、体罰)

横浜港南支部では、道場の活動テーマでもある「人として強くなる」を実践に向けて昇華させるべく、指導の原則を指導員と共有しています。特に少年部においては武道教育を用いた躾(しつけ)を人間性を育てる基礎教育と位置付けています。

指導方針の明確化

<1> 躾(しつけ)三原則の指導
あいさつ・返事・あとしまつの躾(しつけ)三原則は躾の基本であり、人間性を育てる最高の基礎教育、人間としての基本である。
*躾(しつけ)については道場内ばかりでなく、道場生の日常生活も含めて下記のように具体的に、明確に指導すること。

あいさつ・・・自分から声を掛けることで勇気を出す訓練とする。

       押忍
       おはよう(ございます)
       いただきます
       ごちそうさま(でした)
       いってきます
       ただいま
       おやすみ(なさい)
       いってらっしゃい
       おかえり(なさい)

返事・・・・・返事をすることで自信を持つ訓練とする。

     押忍、押忍お願いします、押忍失礼します、はい、いいえ、
       ありがとう(ございました)、すみません(でした)

あとしまつ・・・「自分のやった事は自分があとしまつする」これは責任感を養成する訓練になります。

     脱いだ靴やはきものを揃える(道場・自宅での実施を指導)
       食べたら食器をかたずけて洗う
       筆記用具・おもちゃ・道具などは使ったあとかたずける
       ごみはごみ箱に捨てる、掃除を手伝う
       お出かけやアウトドアの後片付けを手伝う

<2> 親孝行の指導

親への感謝こそが他人へ感謝と共存・共栄精神の原点であり人間性の原点。「孝を原点として他を益する」という極真精神である。

将来の親孝行・・・立派な社会人・国際人となって仕事を通して人の役に立ち、お金を稼ぎ親に恩返しのできる人になること。

親においしい物を食べさせてあげるなど衣・食・住にわたって不自由させないこと。
今すぐできる親孝行・・・大きい声・元気な声で「あいさつ・返事」のできる子になること
常にすすんで「あとしまつ」のできる子になること。

<3> 道場での作法の指導

* 帯の結び方、空手衣のたたみ方の指導
* 道場への入り方・出方の指導
* 先輩・後輩への礼儀の指導(あいさつ・返事、特に稽古前後の礼の仕方に注意)
* そうじ(あとしまつの実行であり原点)の指導
* 稽古終了後、道場訓は必ず全員で復唱すること。

<4> 稽古中の見学者・父兄参観のルールの指導

* 所定の位置での静観(ウロウロしないこと、同伴の子供もウロウロさせないこと)
* 私語・雑談・稽古生への話し掛けの禁止
* (稽古中での)指導への口出し・横槍の禁止
* 飲食の禁止(子供も含む)
* その他、稽古の邪魔になることは一切禁止
尚、父兄からの道場に対する意見・要望については記名・匿名に関わらず文書で受け付ける事。

<5>体罰についての考え方

基本的に絶対禁止ではないが、その実施にあたっては細心の注意と適切かつ効果的な方法が要求される。
* 頭部・顔面・首・肩・胸部・腹部・背中(特に背骨や腎臓部分)・下腹部(局部・急所)
 などへの体罰は絶対に避けること。
* 腕・肘・手首・手指・膝・足首・足甲・足指などへの体罰も必ず避けること。
* 基本的に安全で効果的な体罰として考えられるのは、臀部(おしり)・太ももへの平手
 (手の平)や掌底あるいは軽い竹刀での「痛みはあるが、重い衝撃のない打撃」での体罰である。
 その場合でも、子供が倒れたり、よろけたりして頭部や顔面を壁や机(テーブル)
 あるいは床などにぶつける事がないように必ず配慮すること。
*したがって当然の事であるが、感情的になって怒っての「怒りの体罰」であってはならない。
 あくまでも子供たちの為を考えた冷静な「叱りの体罰」を心得ること。
*「子供は親の宝である」ということを常に念頭において指導にあたること。
*尚、父兄・保護者への稽古臨時休み・審査・合宿・大会・交流試合その他の連絡については誤解・行き違いによる苦情を避ける為、口頭ではなく、必ず文書で明確にすること