支部長コラム 「腐敗と熟成・老化と成長」

2006年11月発行の道場新聞港南瓦版に掲載

腐敗・老化」にはネガティブな、
熟成・成長」にはポジティブな印象を持つと思う。

しかし、この双方の物理的意味は何ら変わりはないのだと言う。

例えば物が腐敗する事と熟成(発酵)する事とは、
科学的には分け方はあるものの物質が何かと混ざり合い
温度や時間で状態が変化するという点では同じらしい。

その差を分けるのは、
どんな環境でどんな物と混ざり合うか
なのである。

例えば、審査に受かり帯の色が変わることで自信がつき、
それを励みにさらに強くなる人、

逆に帯が上がって有頂天になり成長が止まる人、

「帯が上がる」という事実は一緒でも、
その事がもたらす結果は正反対となる。

どんな仲間と出会い、どういう刺激を受け、
それをどの様に成長の糧として行くかという事でも、
同じことが言えると思う。

また、生き物は生まれた瞬間から死に向かって時を刻む事で見れば、
老化と成長も変わりが無い事になる。

たとえ80歳の老人でも、何かに向かって意欲を持ち
前向きに進んでいれば、それは成長であり、
逆に成長期の子供青年であっても目標も持たずだらだらと
生活していたら年齢に関係なく「老化」していることになるだろう。

自分が関わるどのような物事でも、
自身の良い変化に活用し年齢に関係なく
成長して行けるよう心がけたい。



「>>>支部長コラム」のトップページへ