支部長コラム 「集大成」

2011年11月発行の道場新聞「港南瓦版32号」に掲載

第10回全世界空手道選手権大会が終わり、
極真空手にまた一つの歴史が刻まれた。

極真会館では「
世界大会は4年間の集大成」
または「選手は極真会館の強さの象徴」と表現される。

すなわち、今回優勝したタリエル・ニコラシヴィリ選手が、
この4年間で世界中の誰よりも稽古を積んだ選手であり、

その世界王者を輩出した「ロシア極真」が、
この4年間世界中のどの国よりも充実した活動をして来たことは、
誰もが認めざるを得ない。(悔しいけれど‥)

日本代表が負けたということは、選手だけが負けた訳でなく、
日本の極真・支部・道場・指導者・ひとり一人の道場生の活動
劣っていたという認識を持たなければならないと思う。

自分が強くなりたければ、相手を強くする」という言葉があるが、
それを逆に捉えると「自分が強くならなければ相手の成長も止まる
ということある。

例えば、組手で相手の技を受けないことは、相手の技の進歩を止めることになるし、
工夫の無い攻めは相手の受けの成長を妨げることになる。

常に「相手の攻めを上回る受け」と「相手の受けを上回る攻め」を追究することで、
互いのレベルを引き上げて行くことが出来る。

4年後の第11回全世界大会で日本が王座を奪還するためには、
単に日本代表に選ばれた選手を応援するだけではなく、

一人ひとりがよく稽古をし、より強くなること。
代表選手たちと共に備え、共に戦う気持ちで4年間を過ごすことだと思う。



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